日垣隆氏は2012年1月にアフリカへの取材旅行をしている。このことについて興味深い発言があったため記録しておく。
日垣氏の発言
日垣氏はアフリカ取材中にfacebook及びツイッターで次の3つの投稿をしている。
1. http://www.facebook.com/photo.php?fbid=345605565467809
現地時刻(GMT+2) 2012年1月14日 14時4分, 投稿場所は Crowne Plaza Harare となっている。
以下引用(抜粋・原文はリンク先を参照)
やっとネットにつながった。ほっ。
ジンバブエのホテル到着後、すぐに原稿。
円高の恩恵とハイパーインフレの国ゆえ、200平米のエグゼクティブ・スイートルームに、シティホテル並みの値段で交渉成立。
ここを拠点にして、明日からははテント生活か野宿(か)。
史上最高のハイパーインフレの象徴100兆ドル札は、容易には入手できない。
— 場所: Crowne Plaza Harare.
現地時刻(GMT+2) 2012年1月15日 5時3分
以下引用(抜粋・原文はリンク先を参照)
2. http://twitter.com/hga02104/status/158694208675389442(ツイッ拓/hiwihhiによるキャッシュ)ジンバブエは1980年にようやく独立しましたが、(略)アフリカ1経済が安定しているとされるケニアですら、昨日カジノをやっていて何でこんなに勝ちやすいんだろう(笑)(略)この部屋を拠点にしながら、極貧の南部アフリカ各地を歩いてきます(国内線の感覚)。野宿も辞さず。ホテルは、シラミやダニだらけの国々。(略)あなたや、わたしに、何ができるかーー真剣に考える日々です。
現地時刻(GMT+2) 2012年1月16日 1時37分の投稿である。
以下引用
危険な取材前夜のカジノも、また愉しからずや。テロ戒厳中の××××にて。カードゲームで気合が入る。3. http://www.facebook.com/higakitakashi/posts/347033391991693
東部、南部アフリカ諸国の空港では、旅行裁縫用のハサミばもとより(?)、小さな爪切りやカギまで没収。猛毒カプセルなどいくらでもあるのに。
2012-01-16 08:37:02 TwitBirdから
現地時刻(GMT+2) 2012年1月16日 15時44分の投稿である。
以下引用(抜粋・原文はリンク先を参照)
欧州の搾取と、欧米の武器輸出とが、火に油を注いでいる。独裁を言うなら、極貧の国を復興させた故カダフィより、ジンバブエの暴君ムガベによる国土破壊、弾圧、農業壊滅、年間2億%のハイパーインフレに伴う輸入不能、通貨の廃止、などのほうがよほど野蛮で悪党だ(検閲大丈夫か?)。
本日より明日も飛行機がなぜか飛ばないので、私は、いつ帰れるのか、わからなくなりました。
レソト、ナムビア、モザンビークにも久しぶりに行ってきました。
説明
上の3つの投稿の意味を説明する。
1. よりジンバブエの首都ハラレにあるホテルに到着したことになっている。
2. では翌15日にはまだ取材を始めておらず、カジノに行ったことを意味している。
3. でもジンバブエに居ることになっている。なぜなら、ジンバブエの大統領を批判し、検閲を心配しているためである。そして、1月16日の1日で、しかも午後3:30頃までにレソト、ナムビア(正しくは「ナミビア」)、モザンビークを回ってきたという。そして、「本日より明日も飛行機がなぜか飛ばない」ことにより、陸路を使った可能性を示唆している。
位置関係
ジンバブエ・レソト・ナミビア・モザンビークを含む地図を示す。マーカーがついている所がハラレである。
別のウィンドウで地図を開く
陸路を使った場合、これらを周回するには国境をまたぐだけでも2000Km以上、約3000Kmを走らなければならない。2000Kmを走るには時速40Km、ノンストップで40時間かかる。とても一日だけで、かつ夕方までに回り切ることはできない。
空路を使った場合、これら4国を結ぶ空路はなく、毎回南アフリカ共和国(ヨハネスブルグ国際空港)を経由しなければならない。3国を周りジンバブエに戻るには離着陸が8回、乗り換えが4回発生する。一回の離着陸で1時間、一回の乗り換えに1時間かかるとしても合計12時間かかる。これらは国際線になるため、フライト時刻の2時間前にチェックインしなければならないことを考慮するとさらに8時間必要であり、合計20時間となる。不可能なスケジュールである。
したがって、日垣氏はこれらの3カ国を回る際に、陸路でも一般の航空便を使ったのでもないことになる。例えばチャーター便や自家用機を使って3カ国を周り、14時間以内で3カ国の取材を行ったことになる。
参考 各国の国際空港情報
以下のリンクにより、各々の空港からどの国に行くことができるかわかる。
Harare International Airport(ジンバブエの国際空港)
http://en.wikipedia.org/wiki/Harare_International_Airport
Victoria Falls Airport(ジンバブエの国際空港)
http://en.wikipedia.org/wiki/Victoria_Falls_Airport
Moshoeshoe I International Airport(レソトの国際空港)
http://en.wikipedia.org/wiki/Moshoeshoe_I_International_Airport
Windhoek Hosea Kutako International Airport(ナミビアの国際空港)
http://en.wikipedia.org/wiki/Windhoek_Hosea_Kutako_International_Airport
Maputo International Airport(モザンビークの国際空港)
http://en.wikipedia.org/wiki/Maputo_International_Airport
なお、Windhoek Hosea Kutako International Airport からは2012年4月1日よりHarare International Airportへの便が開始される。将来は路線が追加されることもあるため、記事作成から時間が経ってからこの記事を読み、路線が追加されていた場合は2012年1月の版を参照していただきたい。